コメント一覧 (12)

1. • 1. xkk
   • 2021年09月04日 18:32
   • いつも素晴らしい記事ありがとうございます。
     銀河はY20からスタートし（研究ターゲットは航続力ですが）無駄のないスタイルは戦闘機に通じるものがあると思います。その銀河に関して、戦闘出力時の性能向上度合いを明示していただけました。日本軍航空機の性能考察の中で、革命的な新情報だと思います！重ねて御礼申し上げます。
     今までも銀河は試作機と生産型の間で性能低下があった…とがっかり情報が先行していましたが、600kgも重量を増しながら8ktの速度低下に抑え込んだなら善戦した印象です。お持ちかもしれませんが「海軍空技廠」という本に銀河設計〜試作時の神経質な重量管理が掲載されていて、本当に量産できたのだろうか？と疑問を持ってました。その意味で-8ktでプロダクツが世に出たなら正しい設計変更だったと思った次第です。
     同書には、他書籍の引用で銀河の性能について言及する下りもあります。
     「最大速度は海面上で二百三十ノットを出すことができたが、これは米海軍戦闘機F6Fに匹敵するものであった。」
     この情報は今回掲載いただいたグラフの青線と完全に一致します。驚くべきはBlog主さまが記載くださった戦闘出力時の推定性能ラインで、もしこの性能が発揮できれば、海面上でF6Fの防御網を突破できる可能性自体はあったのかもしれません。
     ２速の戦闘出力が記載されていないのも興味深いです。離陸時の離昇出力は１速で運用していると思います。従来、戦闘出力というと、私は２速　でも　利用し、最高速度発揮高度から少し下がった領域で速度が増し、結果的に日本軍機の最高速度は戦闘馬力で計測することで若干の向上がある…と期待をしていました。しかしもしかしたら、日本軍機が利用可能な戦闘馬力は１速のみという現実もあったのかもしれません。（日本軍機の加給圧力は、大抵、１速と２速の数値が同じ）
     今回も素晴らしい記事ありがとうございました！今後も楽しみにしております。
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2. • 2. xkk
   • 2021年09月04日 18:59
   • すみません。自己レスです。
     一般書籍の情報なのですが「太平洋戦史シリーズ67米海軍戦闘機」P.109によるとF6F-5の海面上での最高速度は505~（緊急）510km/hくらいでした。「海軍空技廠」は若干物語仕立てとも読める内容でして、誤った情報の引用となってしまいすみません。
     
     戦闘出力の規定は以前いただきました記事でS.19,10/26付けでした。台湾沖航空戦がその２週間くらい前にスタートしているため、戦闘馬力を利用できるようにするという運用努力自体、苦しい戦訓なども取り入れてのことだったのかもしれません。
     銀河は本当に頑張っていると思いますが、やはりF6Fの追跡を振り切るのは困難そうです。。
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3. • • 3.  warbirdperformance
     • 2021年09月05日 10:04
     • >>2
       xkkさま、いつもコメント下さいましてありがとうございます。
       
       戦闘馬力時の性能試験結果を示すことが出来たのは自分でも良かったと思っています！
       仰るとおり、F6Fの防御網を速度性能で突破するのは難しそうですが、それでも低高度での性能向上はかなりのものがあったかと思います。
       
       また試作機と比較して8ノットの速度低下についても、xkkさまのご指摘のとおり好意的に捉えても良いのではと感じました。
       
       零戦や雷電も戦闘馬力の試験を行っているはずなので、なんらかのデータを見つけられれば良いなと思っています。
       引き続きどうぞよろしくお願い致します！！
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4. • 4. ミ○ラ
   • 2021年09月06日 20:36
   • 今回も、素晴らしい内容でした。誉搭載機の性能曲線ですが。ベースとなった栄に似ていますね。気筒数を増やしても、ベースとなったエンジンの癖を引きずってる感じですかね。スーパーチャージャーの技術的蓄積の不足は最後まで、日本の航空エンジンの鬼門でした。イギリスのマーリンやグリフォンの様に二段三速スーパーチャージャーが実用化できていれば、、、。それ以前に、誉は、コンパクトにする為に、クランクピンを栄から3ミリしか増やしてない時点で、かなりムリな設計かなぁとおもいますね。理論上は、2000馬力は可能だったとしても、ヤハリ栄の18気搭化で安全に出せる馬力は1800馬力が妥当だったとおもいますね。それよりも、誉開発前に、設計者の中川氏が試験していた栄の1500馬力使用が気になりますね。技術者同士の会話から、「栄をそのまま18気搭にすれば1800馬力、さらには2000馬力の小型のエンジンができるのではないか？」との一言から始まったと言われている誉ですが。中川氏の回想では、「栄で1500馬力のメドがたっていた事で、この経験を生かせば」極めて早く、2000馬力エンジンができるのでは？と感じていたようです。もし、中島がそのまま、栄1500馬力を優先して開発していれば。零戦や隼は、もう少し健闘できたかも？などと妄想してしまいます。1500馬力はムリでも、水メタ噴射1300馬力の栄は後１～２年は早く量産された可能性もあったかもしれません。マァ、そうなると、紫電も疾風も銀河も流星も幻となってしまいますね。
     
     
     
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5. • • 5.  warbirdperformance
     • 2021年09月07日 21:31
     • >>4
       ミ○ラさま、今回もコメント頂きありがとうございます。
       お褒めの言葉、たいへん光栄です。
       
       中島としては時間や人員などのリソースが限られる中で、結果としてより高馬力のエンジンに力を入れたということだと思います。
       
       ところで、もし最初から2000馬力前提で紫電や疾風の設計をするのではなく1800馬力で設計していたとしたら、また少し違った機体になっていたのではと想像してしまいます。また、現代の我々も必要以上にがっかりせずに済んだのではと思ってしまいますね(笑)
       
       今後とも引き続きどうぞよろしくお願いします。またコメントお待ちしております。
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6. • 6. ミ〇ラ
   • 2021年09月08日 20:51
   • 確かに、気になりますが。1800馬力で疾風、紫電を設計しても。史実の機体と余り差がない性能になりそうな気がします。メリットとしては、誉21型よりは、エンジンの故障が減ること位でしょうか?。手堅くまとまった戦闘機として多少性能が実際の両機より下まわった可能性もありますが、P51以外の戦闘機とは何とか戦えそうかなぁとおもいますね。1800馬力の誉しかないとすれば、一番影響を受けるのは。烈風ではないですかね。2000馬力が見込めない発動機を指定されたとすれば、機体サイズは、零戦21型位の機体寸法で設計されたかもしれません。そうすれば。少なくとも600㎞/h程度の性能の艦戦が実用化されていたかも？但し、堀越さんが、自社のハ43を載せたがって当て付けで史実どうりの烈風を設計する可能性が高いですが。実際、あの機体寸法は、誉で完成させる気持ちが一つも感じられないですし。誉の問題はともかく、零戦の改良や発動機換装をグダグダ言い訳して片手間にしかしなかったおかげで。大戦中盤以降の海軍戦闘機は性能据え置きで闘い続ける結果になった訳ですし。設計者としては優秀だったのかもしれませんが。俯瞰で物事を見れない人だったのかもしれませんね。土井さんや菊原さんのような柔軟な発想ができる人であれば
     雷電も烈風も無難に実戦化できていたかも？誉から脱線してしまいましたね。失礼f(^_^)
     
     
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7. • 7. 陸軍
   • 2021年09月11日 13:45
   • 既にご存知だったらすみませんが、堀越奥宮「零戦」の巻末に彩雲で誉の振動対策を実施し、「本来のプロペラ」(試作機で振動問題を起こし量産機では廃止された四翅の事だと思います)を装着して15ノット向上、上昇性能も改善されました。
     銀河についても同様に工作精度というよりは試作機と量産機の性能差は3翅プロペラが支配的なのではと思いますが。
     しかも誉の振動対策はダイナミックダンパーを搭載して主連桿を前後隣接気筒間に配置するだけの割と単純な改修で済んだので後は生産ラインさえ何とか出来れば実現出来た事ですから、銀河は本来なら高度6千メートルで600km/h前後は出てもおかしくない機体だと思います。
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8. • • 8.  warbirdperformance
     • 2021年09月11日 20:05
     • >>7
       陸軍さま、コメントありがとうございます。
       また貴重なご意見いただきありがとうございます。
       
       銀河に関しては、管見の限り試作機から量産機まで３翅プロペラを装備していたはずです。たしかに振動対策中に一時的に４翅プロペラを試験したこともありましたが、結局解決策を得て３翅プロペラで実用化されています。現存する試作3号機の写真も３翅プロペラであること、本記事ソースの報告書でもプロペラの違いに言及していないこと等も総合的に判断すると、現在入手できる資料からは、私は試作機と量産機の性能差をプロペラ翅数に求めることは難しいと考えています。
       
       私も日本機の高性能な姿を想像するのは大好きです。銀河の発動機を誉21型に換装、記載頂いた振動対策を行って薄翼の四翅プロペラを装着すればおっしゃる通り600km/hを発揮することができたかもしれませんね
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   • • 9. 陸軍
     • 2021年09月14日 09:05
     • >>8
       すみません、最初から3翅でしたね。
       
       火星で起きた事は実は誉にも起こっていて、運転制限の他にも本来のプロペラブレード(仰る通り薄型です)が使用できずプロペラ効率の低下で速度・上昇力ともに低下をきたしている事は、銀河に於いても同様の悪影響をきたしていると考えるのが自然だと思います。
       銀河
       
       銀河固有の問題にあたっては、量産機にするにあたって鋲の数を一挙に減らし、沈頭鋲を廃止する事で量産性向上させたという話も聞きます。
       本来の設計が研究機の延長線上みたいなものですから、設計に起因する問題でもあるのかな？と思います。
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   • • 10. 陸軍
     • 2021年09月14日 09:18
     • >>9
       追記
       したがって、彩雲の様な厚板構造を採用していれば、表面の平滑性向上と、生産性向上により余ったリソースで沈頭鋲を復活させる事もできると思います。この二つの要素(機体表面の工作)は、量産機と試作機を「均一化」する方向に働く要素ではないでしょうか。
       
       こうして見ると、伸び代が非常に大きい機体であるという風に思います。
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9. • 11. ミ〇ラ
   • 2021年09月15日 08:49
   • 誉の振動対策で、マスターロッドを隣り合わせの試験をやっていたのですね？。初耳でした。私が以前読んだ(書棚に埋没中😅)。では、ハ43だったはず？若しくは火星?で試験したのですが。振動の仕方が変わっただけで解決にいたらず。最終結論としては、逆回転するカウンターウエイトを設けなければならない。となり実装を棚上げしてますね。マスターロッドの入れ替えのみであればエンジン本体はほぼ手を付ける必要はないですが。カウンターウエイトを実装するとなるとエンジンの再設計となるので、断念されたはずです。誉がその方法で振動を減らせたのは不思議ですね。それとセットで、出力制限でもかけたなら理解できますが、、、。それだと、誉21特と実質かわらない事になるし？。ダイナミックダンパも、当時の日本の高分子ゴムの製造技術では。試作はともかく量産は厳しいものになったとおもいます😔
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10. • • 12.  warbirdperformance
      • 2021年09月16日 18:31
      • >>11
        陸軍さま、ミ〇ラさま、何度もコメント頂きありがとうございます。
        
        私は発動機の構造に全然詳しくありませんので振動対策の妥当性について判断できませんが、Warbirdsではこういう議論があったようです。
        http://www.warbirds.sakura.ne.jp/ansqn/logs/A004/A0000837.html
        
        銀河も彗星も空技廠設計の飛行機には惚れ惚れするような美しさがありますが(逆にSB2Cなどはどうにも見ていてむずむずします)、兵器の評価はまた違ったところにあるということかと思います。
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