はじめに
約1年前に一式陸攻の性能に関する記事を書きましたが、二四型と桜花搭載型である二四丁型の性能を入手したので補足記事として新たに投稿します。
一式陸攻二四型の性能
機体:一式陸上攻撃機二四型(1号機)
重量:12500kg
発動機:火星二五型
飛行性能:
上記データは、防衛研究所がオンライン上で公開している資料内にあるグラフから拾ったものですのであえて「約」という文字を付けています。ニ四丁型の実用上昇限度を、前回記事では7250mとしてしまいましたが、このように6280mが正解となりますので、ここで訂正いたします。
おまけに、今回紹介した一式陸攻二四型第1号機と、過去に紹介した一式陸攻一三型第948号機および銀河一一型第187号機との速度性能を比較したグラフを作ってみました。
一式陸攻二四型は、一三型に対してほぼ全高度帯で低速です。一三型は偵察状態なので重量は9500kgで、一方の二四型は12500kgなので、その重量差は3トンありますが、一三型がもし攻撃状態であればどちらも総重量は12500kgとなり、過去記事から最高速度の差もほとんどなくなるものと思われます。ということはつまり、二四型は防御能力の改善はあったものの、せっかくのエンジン馬力向上分をまったく速度性能向上に振り分けることができなかったということになります。また、銀河が一式陸攻とは比べ物にならないほど優速であることも分かります。
ソース
『空技廠機密第18号 昭和20年1月2日 試製櫻花実験概報(試製櫻花装備陸攻空中性能測定成績)提出』(『航空関係軍備 3/3』より)
請求記号 ⑤航空部隊-航空本部-75
約1年前に一式陸攻の性能に関する記事を書きましたが、二四型と桜花搭載型である二四丁型の性能を入手したので補足記事として新たに投稿します。
一式陸攻二四型の性能
機体:一式陸上攻撃機二四型(1号機)
重量:12500kg
発動機:火星二五型
飛行性能:
高度 最高速度
(Alt.) (Max. speed)
0m 約209.0kt(387km/h)
0m 約209.0kt(387km/h)
1000m 約217.5kt(403km/h)
2000m 約228.5kt(422km/h)
2400m 約232.0kt(430km/h)
3000m 約231.0kt(428km/h)
4000m 約229.0kt(424km/h)
4000m 約229.0kt(424km/h)
5000m 約237.0kt(439km/h)
5100m 約238.0kt(441km/h)
5100m 約238.0kt(441km/h)
6000m 約234.5kt(433km/h)
7000m 約224.5kt(416km/h)
8000m 約211.0kt(391km/h)
実用上昇限度:8125m
絶対上昇限度:9400m
一式陸攻二四丁型の性能
機体:一式陸上攻撃機二四型(試製桜花装備)(95号機)
重量:14500kg
発動機:火星二五型
飛行性能:
補足説明7000m 約224.5kt(416km/h)
8000m 約211.0kt(391km/h)
実用上昇限度:8125m
絶対上昇限度:9400m
一式陸攻二四丁型の性能
機体:一式陸上攻撃機二四型(試製桜花装備)(95号機)
重量:14500kg
発動機:火星二五型
飛行性能:
高度 最高速度
(Alt.) (Max. speed)
0m 約186.0kt(345km/h)
0m 約186.0kt(345km/h)
1000m 約194.5kt(360km/h)
2000m 約204.5kt(379km/h)
2050m 約205.0kt(380km/h)
3000m 約202.0kt(374km/h)
4000m 約208.0kt(385km/h)
4000m 約208.0kt(385km/h)
4550m 約214.0kt(396km/h)
5000m 約211.0kt(391km/h)
5000m 約211.0kt(391km/h)
6000m 約201.5kt(373km/h)
7000m 約189.0kt(350km/h)
実用上昇限度:6280m
絶対上昇限度:7250m
7000m 約189.0kt(350km/h)
実用上昇限度:6280m
絶対上昇限度:7250m
上記データは、防衛研究所がオンライン上で公開している資料内にあるグラフから拾ったものですのであえて「約」という文字を付けています。ニ四丁型の実用上昇限度を、前回記事では7250mとしてしまいましたが、このように6280mが正解となりますので、ここで訂正いたします。
おまけに、今回紹介した一式陸攻二四型第1号機と、過去に紹介した一式陸攻一三型第948号機および銀河一一型第187号機との速度性能を比較したグラフを作ってみました。
一式陸攻二四型は、一三型に対してほぼ全高度帯で低速です。一三型は偵察状態なので重量は9500kgで、一方の二四型は12500kgなので、その重量差は3トンありますが、一三型がもし攻撃状態であればどちらも総重量は12500kgとなり、過去記事から最高速度の差もほとんどなくなるものと思われます。ということはつまり、二四型は防御能力の改善はあったものの、せっかくのエンジン馬力向上分をまったく速度性能向上に振り分けることができなかったということになります。また、銀河が一式陸攻とは比べ物にならないほど優速であることも分かります。
ソース
『空技廠機密第18号 昭和20年1月2日 試製櫻花実験概報(試製櫻花装備陸攻空中性能測定成績)提出』(『航空関係軍備 3/3』より)
請求記号 ⑤航空部隊-航空本部-75